マウントゴックス事件をわかりやすく解説します【ビットコイン消失】

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ビットコインの世界に入る時に、2011~2014年ほどに起きた「マウントゴックス事件」を思い出される方も多いかもしれません。

この出来事によって、「ビットコインとか仮想通貨って危ないんじゃ…」という印象ができてしまったのも確かだと思います。

結論から言うと、ビットコインの危なさではなく、例外的にマウントゴックスに問題があった、ということにはなるんですが…。

今回は、マウントゴックス事件とビットコインの関係、そしてこの事件をどう考えたらいいのかを解説しますね。

マウントゴックス事件とは?経緯まとめ

マウントゴックス(Mt.Gox)は日本の会社で、ビットコイン取引所(仮想通貨取引所)の一つでした。

最も取引量が多かった時期は2013年で、当時は世界一のビットコイン取引所でした。

仮想通貨の取引所…というとよくわからないかもしれないですが、多くのお金が流通している場所で、イメージで言うと東京証券取引所のような感じです。(実際は違いますが、多額のお金が動いているところだとイメージしてください)

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そのマウントゴックス社ですが、2回大きな事件が起きていて、経営破綻してしまいました。そして、取引をしていたお客さんからすると多額のビットコインが消失してしまうことになりました。

1回目の事件(ハッキング)2011年

2011年、マウントゴックス社で取引されているビットコインの価格が1セント(約1円)に引き下げられた事件。これによって、犯人に大量のビットコインを超特価で買い占められてしまいました。

調査の結果、マウントゴックス社のコンピュータがウィルス感染して、不正侵入者を許してしまったのが問題になったようです。約9億円の損失額が出ました。

2回目の事件(ビットコイン消失)2014年

損失金額は4.5億ドル以上(当時のレートで、459億日本円)、推定75万~85万ビットコインが消失した致命的な事件。

これは盗まれたのか、技術的な欠陥によるものなのか、いまだにわかっていないようです。

しかし、ここまで多くの損失額を出したマウントゴックス社は倒産してしまいます。

参考までに、当時ビットコインはまだまだ知名度が低く、日本人の利用者は1000人ほどだったようです。

マウントゴックス事件の犯人は?

マウントゴックス社が2回目のビットコイン消失事件をうけて破綻した後、他の仮想通貨取引所は

「この事件はマウントゴックス社の過失。自分の取引所では起こりえない」

というコメントをメディアに向けて発信しています。

それもそのはずで、マウントゴックス社の取引システムには致命的な欠陥がありました。

(映像は共同通信社より)

マウントゴックス社の社長、マルク・カルプレスも、

「システムに弱いところがあって、ビットコインがいなくなっちゃいました」と会見で述べるほど。

システムの問題とは何かというと、ビットコイン特有の安全な取引の仕組みを、完全に無視した取引所になっていた点です。

簡単に説明すると、ビットコインはブロックチェーンという技術のもとに成り立っていますが、ブロックチェーン上でビットコインを管理するには、「暗号鍵(プライベート・キー)」というものが必要になります。

これは、ビットコインを所持している人だけが知っているもので、ビットコイン取引所の人も本来知ることができません。暗号鍵を知らなければ、取引所のコンピュータにハッキングしても、ビットコインを盗むことはできません。

しかし、マウントゴックス社では、「暗号鍵」というものを会社で一括管理していたのです。

例えてみれば、マウントゴックス社は取引所を使っているすべての人のカギを持っていて、自由に使える仕組みなっていたということです。

マンションのすべての部屋の鍵を、だれでも悪用できるようになっていた…。というイメージです。(そしてその犯人が、社長である『マルク・カルプレス』だった疑惑)

マウントゴックス社は1日に1億ドル(日本円で100億円ほど)のビットコイン取引を行っていたのですが、そのお金はマウントゴックス社の誰か1人によってどうにでも管理できてしまうほど、ずさんな管理体制だったようです。

マウントゴックス以外の取引所は、社員であっても暗号鍵の内容はわからないようになっています。それで、マウントゴックスは例外的におかしかった、ということです。

普通の銀行でもありえないですが、その致命的な仕組み自体が、マウントゴックス事件の原因だと言えます。

マウントゴックス社の現在は?

社長のその後

マウントゴックスの問題は、マウントゴックス社の社長、マルク・カルプレスがビットコインを横領したのでは?という疑いが高まり、2015年8月1日にマルク・カルプレス容疑者を逮捕しました。

今のところ、牢屋に入っているわけではなく、ご本人のTwitterも機能していることから、負債を何とか返却するための活動を行っているようです。

マウントゴックスのMark Karpeles‏前社長のTwitterアカウントはこちら

その後の調査では、マーク・カルプレス社長が犯人ではなく、ギリシャの38歳の男がビットコイン消失事件に関わっているともされて、マウントゴックス事件はいまだに謎が多いようです。

会社のその後

マウントゴックス社は破産手続きをしましたが、現在は民事再生に向けて動いているようです。

マウントゴックス社ではビットコイン消失後に、事件発覚当時は見つかっていなかった20万ビットコイン(20万BTC)が見つかっています。

破産した当時と比べて、現在のビットコインの価値はかなり上がっています。

なんと、20万BTCがあれば、破産した時の負債額を全部返してもお釣りがくるくらいなのです。

そこで、最新のニュースでは20万BTCをを使って、民事再生をして、会社を立て直す方向で動くのでは…との予測がされています。

マウントゴックス事件のまとめ

  • マウントゴックス事件は、仮想通貨の歴史上最大の損失事件
  • ビットコインの問題というよりは、取引所の仕組みの問題
  • ビットコインの管理は、完全に自己責任

実はマウントゴックス以外にも、「取引所へのハッキング」というのは何件か起きているようです。直近では2017年12月22日に、ウクライナの仮想通貨取引所から6万BTCが盗まれたという報道がありました。

今後、仮想通貨を安心して使えるようになるために、取引所がよりセキュリティ対策を強化してくれたらいいですよね。